身体障害者の性生活支援における一考察
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概要
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目的:社会福祉におけるニーズとは,要援護者の社会生活上望ましい状態と現状との乖離状態に対し,それを充足させるため必要とされるものと捉えられる。本研究は乖離状態にある脳性マヒ者の性生活に対し,当事者サイドから実態を明らかにすると共に,そこに存在するニーズを導き出すことで,通常の性生活を送るに困難な状況を解決・改善する一つの契機とすると共に,当然あるべき生活の一側面として位置づけられることを目的とする。方法:当事者への非構造化面接手法によるインタビュー調査を通し「個人・環境状況→社会生活ニーズ→サービスニーズ」という手順を踏み,具体的社会資源の利用要求であるサービスニーズを明らかにした。結果:明らかになった性生活ニーズは社会資源の分類枠組みに分類してみると,それが可能であった。つまり,性生活は生活の一部に位置づけられるといえる。一方で,既存の支援の枠組みからは抜け落ちている現状が浮き彫りとなった。
- 2007-07-31