ヒト前立腺のアンドロゲン結合蛋白
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概要
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正常前立腺および前立腺肥大症や前立腺癌のような病的前立腺に存在するアンドロゲンと高親和性に結合する蛋白を検討した。サイトゾールを分離後,結合ステロイドとして^3H-DHT,^3H-R1881,^3H-R5020を用い飽和分析にて結合の性質を求めた。次のごとき実験結果を得た。1.DHTとの結合は正常前立腺では肥大症や癌よりも結合部位数が有意に高値を示した。3種の前立腺組織でKdはほぼ同一であった。2.R1881との結合は正常および病的前立腺の間に結合部位数の差は認めず,またほぼ同じKdを得た。3.R5020との結合についても同様の傾向であった。4.R1881との結合とR5020との結合の間には結合部位数に関しては有意の相関関係を示した。5.経尿道的切除(TUR)により得た前立腺での測定は,一部が測定不能,他は結合部位数が低値であった。したがってTUR切除標本はステロイド結合蛋白を測定し比較検討する材料としては不向きであると考えた。
- 千葉大学の論文
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