転移性脳腫瘍治療の問題点と手術適応(<特集>転移性脳腫瘍治療の現状と展望)
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概要
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癌患者の死亡者数は年間32万人にも上り,年間少なくとも5万人以上の癌患者が転移性脳腫瘍を合併すると考えられる.転移性脳腫瘍は癌患者の予後に影響を与え,神経症状出現によるQOLの低下を招く.直径が3cm以上の単発の転移性脳腫瘍や神経症状が進行している症例に対しては,手術+全脳照射が標準治療として行われる.直径が3cm以下で3〜4個までの腫瘍に対しては,ガンマナイフなどの定位放射線照射単独による治療が広く行われているが,これまでの臨床研究から定位放射線照射+全脳照射が標準治療になりえると考えられる.一方,全脳照射による痴呆などの神経障害などの有害事象を考慮し生存率・QOLを検討する臨床研究が,日本臨床腫瘍グループ(JCOG)など国内外で進行中である.転移性脳腫瘍の治療にあたってはEBMに基づいた治療法を選択する必要がある.
- 2007-11-20
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