進行形と単純形の意味論
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概要
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本稿では、英語における単純形と進行形の意味の問題を再検討する。この問題を直接扱った論文としては、Goldsmith & Woisetschlaeger (1982)があるが、そこで提示されている「構造」と「現象」という認識論的な対立概念を再吟味するところから始める。その後、第2節と第3節で単純形と進行形をそれぞれ独立して論じる。まず、単純形についてはCarlson(1995)とCohen(2002a,b)の総称文の分析を土台にしてGoldsmith & Woisetschlaegerの「構造」という概念のあやふやさを指摘し、その原因の特定に向かう。進行形については、Dowty(1979)を始めとする惰性世界(inertiaworld)に基づいた分析を採用し、「現象」とは何かを追求したい。最後に第4節において、従来あまり論じられていない「過去時制における単純形と進行形」について現在時制との違いを指摘する。とりわけ、過去時制における総称・習慣文には規範的読みが存在しない、という新しい提案を行う。さらに、進行形と単純形の類似点と相違点を明らかにしたい。
- 山口大学の論文
- 2006-12-20
著者
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