ASEANの地域統合と「東アジア共同体」
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概要
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1997年7月に発生したアジア通貨危機は東アジアの経済統合に大きな影響をもたらした。この地域の地域協力組織としてアジア太平洋経済協力会議(APEC)が存在したが,深刻の度を増す経済・金融危機に有効に対処できず,無力を露呈した。その結果,APECに代わる地域協力機構が模索されることになった。東南アジア諸国連合(ASEAN)は93年から自由貿易地域(AFTA)を志向し統合を深化させていたが,通貨危機を契機として統合の範囲がASEANを超えて東アジア全体に及ぶようになった。統合を推進するフレーム・ワークとしてASEAN+3(日中韓)首脳会議が定着し,そこで「東アジア共同体」構想が打ち出された。
- 近畿大学の論文
- 2006-12-20