垂直統合度の決定問題の理論的分析
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概要
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多くの業務を外部化する「持たざる」経営で有名であったミスミが最近,垂直統合度の高さを活かす経営へと戦略転換を図っている。同社がなぜこのような戦略転換を図ったのかを説明するために,垂直統合度の決定問題に対する代表的な3つの理論-取引費用論,ラングロア=ロバートソンの理論クリステンセンの理論-を検討した。この3つの理論のなかでは,クリステンセンの理論が,顧客の要求を明示的に考慮に入れるとともに,製品アーキテクチャと関連させて,外部化戦略が有効な状況と垂直統合戦略が有効な状況とを的確に識別しているので, もっとも現実妥当性があると思われる。最後に若干の残された問題について言及した。
- 近畿大学の論文
- 2006-03-31