介護サービス従事者の組織化の現状と問題点 : アメリカの事例を中心に
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概要
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日本においても,介護サービスや医療サービスなどで,外国人労働者を導入する動きが出てきている。団塊の世代が退職し始め,労働力人口の不足が現実になりつつある現在,日本政府とフィリピン政府との交渉(経済連携協定 EPA,2004年) に見られるように,フィリピン人の看護師や介護士が日本の医療・福祉現場に導入されようとしている。現在,介護福祉士など,介護労働に携わる人々が労働組合を作る傾向が出てきてはいるが,その中で,外国人労働者の労働環境を守るためにも,それらの人々を入れた労働組合や何らかの組織作りが必要である。移民労働者の先進国であるアメリカの労働組合は,現在,移民労働者を多数組合員に引き入れ,特に介護労働,介助労働の労働費用の賃上げなど,様々な努力を積み重ねている。それらの動向を検証することは,日本でも介護労働に従事する者や外国人労働者が,組織化する際において,有効な指針を与えてくれると思われる。
- 2007-06-30