再考・戦略的意思決定論 : 組織の適応理論を中心として
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概要
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戦略的な意思決定とはどのような意思決定をさすのであろうか。それについては様々な考え方や定義が存在するが,ここでは組織の適応理論の考え方を援用して組織の常識という点から考察される。「組織は戦略に従う」とともに「戦略は組織に従う」といういわば環境創造もまた組織にとって重要である。いずれにしても組織の環境適応のキーを握るのは戦略である。戦略策定とは意思決定の問題であるが,さらに言えば組織の認識の問題でもある。常識とは認識のベースを形成するものである。したがって,戦略的決定とは組織のそうした常識の転換や創造にかかわるものと再定義される。しかしそのような意思決定では得てして合理モデルが使えないことが多い。かかる意思決定では予測や評価ができないが,あいまいな決定状況をうまく説明するものにゴミ箱モデルがある。そして企業の新しい優位性の開発ということを例にモデルの有効性が検証される。
- 自由が丘産能短期大学の論文
- 2005-06-30