長寿企業のマーケティングについての一考察
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概要
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企業の開業と廃業は,産業社会の新陳代謝に他ならない。平成11年度の中小企業白書によれば,平成元年のバブル期を除いて,会社の新規設立登記数は,昭和40年代後半以降,ほぼ10万件で安定的に推移している。しかし,昭和32年以降,創業率が廃業率を上回る傾向が続いていたが,平成9年には,ついに,廃業率が創業率を上回る逆転現象をみるにいたった。毎年,多くの企業が生まれ,多くの企業が消滅していく。我が国の会社数は約510万件,そうした中で100年以上続く長寿企業は,意外に数多く存在する。一体,なぜ長寿の企業になり得たのか。アリー・デ・グース氏の著書「リビングカンパニー」は総括的にその要因を(1)環境に敏感(2)強い結束力(3)許容度(トレランス)と自由度(4)資金調達の保守性の4つに絞っているが,本論文の研究は,我が国の長寿企業である「老舗」をケーススタディーにして,そのマーケティング戦略に焦点を当て,長寿のための要因を探った。
- 2000-03-31
著者
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