学習内容の体制化と図作成方略が現在完了形の学習に及ぼす効果
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究では,学校現場で指摘される現在完了形の学習の問題点を踏まえ,教育心理学で得られた知見を生かした授業方法を考案しその効果を検討した。高校1年生の生徒が現在完了について2種類の授業方法で学習した。実験群の授業は,「(1)現在完了の学習内容を教師の側からあらかじめ体制化して教授する」,「(2)現在完了の課題を行う際に,図を用いるという学習方略を教授する」という2点で統制群の授業と異なっていた。また,補足的に,教授した学習方略の遂行と学習方略の有効性及びコストの認知の関連性,介入授業が学習意欲に及ぼす影響,介入授業に対する生徒の興味という点についても調査した。分析の結果,「(1)授業直後においても約1ヵ月後においても,実験群のテスト成績は,統制群を上回った」「(2)教授された方略を遂行する生徒は,遂行しない生徒に比べて,方略を有効であると認知しており,また,前者は,後者に比べて,テスト成績が良かった」「(3)実験群は統制群に比べ介入後に学習意欲が高まり,授業に対する興味も高かった」ということが示唆された。
- 2007-09-30
著者
関連論文
- 受動態の学習における学習者の不十分な知識とその修正
- PB050 英語学習における学習者の不十分な知識に関する研究
- 教育心理学は英語教育にどのように貢献できるか : 教育研究者と中学・高校の英語教員との対話(自主シンポジウムC3)
- 学習内容の体制化と図作成方略が現在完了形の学習に及ぼす効果
- テスト不安, 自己効力感, 自己調整学習及びテストパフォーマンスの関連性 : 小学校 4 年生と算数のテストを対象として
- PF104 テストパフォーマンスの規定要因 : 生物という科目,テスト不安,自己効力感(SSE),特性的自己効力感(GSE)に着目して(ポスター発表F,研究発表)
- PB67 テストパフォーマンスの規定要因 : テスト不安、自己効力感(SSE)、特性的自己効力感(GSE)に着目して(教授・学習,ポスター発表B)
- 学習者の不十分な知識を修正する教授方法に関する研究 : 等位接続詞andの学習をめぐって
- 英語の定期テスト高成績者が実力テストで成績が振るわないのはなぜか?
- PD2-30 英語学習における学習者の不十分な知識を修正する教授方法に関する研究(教授・学習)
- PC050 教育心理学の知見を生かした授業が自己効力感に及ぼす影響
- 英語の定期テスト高成績者が実力テストで成績が振るわないのはなぜか?
- PD012 英語自己効力感(ESE)尺度の作成(ポスター発表D,研究発表)