水管理の異なるウンシュウミカン樹のTDR法による枝体積含水率の変化(栽培管理・作型)
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概要
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ウンシュウミカン樹の主幹と側枝の体積含水率をステンレス釘をプローブにして土壌用携帯型TDR水分計を用いて測定した.5月20日から6月24日に灌水したあとマルチした灌水→マルチ区とこの間マルチし6月24日から7月28日まで灌水したマルチ→灌水区の2区を設定し,両区とも7月28日以降はマルチした.主幹・側枝のVWCは,ともに測定を開始した5月20日から7月中旬にかけて上昇し,その後は安定して9月中旬から下降する季節変化を示した.その間,灌水・降雨・マルチによる土壌水分環境の変化に即して,主幹・側枝のVWCはいずれもよく対応する変化を示したが,測定値のバラツキは主幹で小さかった.6月24日から継続してマルチした灌水→マルチ区のマルチの効果は,7月中旬以降に枝のVWCの低下として現れ,マルチ→灌水区との差は収穫期まで継続した.また,このようなVWCの処理間差や季節変化は果汁成分の中で重要なBrixの差異と関連することが示唆された.
- 2007-10-15
著者
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奥田 均
農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所カンキツ研究口之津拠点
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岩崎 光徳
農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所カンキツ研究口之津拠点
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佐藤 景子
農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所カンキツ研究口之津拠点