超新星残骸プラズマでの非平衡電離過程(最近の研究から)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
超新星残骸(SNR)の衝撃波によって生じた希薄な高温プラズマ中では,電子からイオンの電離/励起状態へエネルギー輸送が起こる.この様子は,電子温度が電離温度に比べて高い電離非平衡状態としてX線放射により観察されるが,MM型と分類される特殊なSNR群に通常とは逆に電子温度が電離温度より低いというケースが見つかった.この状態を作る鍵はプラズマ中の温度勾配とその間の熱伝導にあり,SNRの進化モデルにこれを考慮することによりMM型SNRが通常のSNRに統合できそうなことがわかってきた.
- 社団法人日本物理学会の論文
- 2007-09-05