Production and Structure of Light Σ-Hypernuclei
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概要
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この報告では、Σハイパー核の束縛状態^4_ΣHeの構造とその生成反応に関する理論的研究を紹介する。^4_ΣHeの状態はJ^π=0^+、T〜1/2(99%)であると考えられていて、いまのところ唯一の束縛したΣハイパー核と期待されている。現実的ΣN相互作用から求められた芯核(3N)-Σの光学ポテンシャルにはその実部の核の中心付近に斥力が現れ、ΣN→ΛN転換幅を狭くする機構が存在している。また、この状態はSU(3)flavor symmetryの28^^-表現に属し、α粒子のstrange partnerに対応すると思われる。その特徴は、強いスピン-アイソスピンの状態依存性や軽い核の領域にみられるクラスター的振舞いなどに反映されている。さらに、^4_ΣHeの構造や寿命をより確定的なものにしていくために、理論的立場から^4He(in-flight K^-,π^⨣)反応による生成を提案し、歪曲波インパルス近似の範囲で予測される反応スペクトルを示す。
- 素粒子論グループ 素粒子研究編集部の論文
- 1992-10-20