Theories for photoinduced structural phase transitions
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概要
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本稿では、光誘起構造相転移に関する理論的研究の現状を、遍歴電子モデルを中心にして、随時、実験とも関連させながら紹介する。基本となる概念は、固体結晶に潜在する多重安定性である。フェルミ面の極く近傍のみを観測する種々の熱力学的測定では、殆ど明瞭に観測されない場合でも、対象となる固体結晶が、潜在的に多重安定性を有する事が様々に予想され、これは、僅かな光励起で非平衡相転移となって実際に観測される。有機電荷移動型錯体結晶、有機金属錯体、ペロブスカイト型誘電体、等々を具体例として、この種の研究を通覧する。
- 物性研究刊行会の論文
- 2006-03-20