Directed Polymers in Random Impurities
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概要
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不純物を含む溶媒に浸された高分子の形状を記述する、と考えられている確率モデルを紹介したい。S_nをd次元格子Z^d上の単純ランダムウォークとする。つまりS_nは各時刻n=1,2,...で独立に、2d個の隣接格子点を等確率に選んで移動するランダムな格子点である。このとき、軌道{(S_n,n)}_<n≥1>は時空d+1次元の高分子(或は界面)のモデルとしてしばしば数理物理学に登場する。ここではこの軌道がS_nとは別に用意された確率変数と相互作用する場合に軌道の統計を考察する。これは物理的には不純物を含む媒質内での高分子の形状を観察し、不純物が与える影響を調べることに相当する。数値実験や発見的議論を含めて現在までに知られている、或は予想されている主な事柄は以下の通りである;(a) d≥3で媒質の不鈍度が弱ければS_nの揺らぎは純粋媒質の場合と定性的に同じ;即ち通常のランダムウォークと同様の中心極限定理に従う。(b)媒質の不純度が強ければ不純物の配置に応じて(S_n,n)の限られた軌道に確率が集中し(局在)、しかも通常のランダムウォークより揺れ幅が大きい。(c) d=1,2では媒質の不純度が弱くても上記(b)の局在が起こる。ここでは上記事柄についての物理的背景も交えた概説から始め、数学的に厳密な幾つかの結果を紹介する。
- 2003-10-20
著者
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COMETS Francis
Universite Paris
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SHIGA Tokuzo
Tokyo Institute of Technology
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吉田 伸生
京都大学大学院理学研究科
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吉田 伸生
京都大学理学研究科
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吉田 伸生
Universite Paris
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