2次元周期的変調磁場中の量子輸送現象((2)メゾスコピック系における量子カオスと量子輸送,京大基研短期研究会「量子カオス : 理論と実験の現状」,研究会報告)
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概要
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Sine型変調磁場中2次元電子系における量子輸送現象を、数値シミュレーションにより研究した。この系に対し、エネルギー準位統計とコンダククンスを求めるという2つのアプローチを用いた。準位統計からは2次元電子系に印加する変調磁場の空間対称性に依存したユニバーサリティークラスが得られ、端子の付いた系ではこれまで形状に起因した量子カオス系において観測されていた普遍的コダクタンス揺らぎやフラクタル的コンダクタンス揺らぎが見られた。それらの結果から、変調磁場系2次元電子系における量子輸送現象を理解する上では、変調磁場の空間対称性が重要な役割を担っていることが分かった。
- 物性研究刊行会の論文
- 2003-04-20