分子から細胞への進化 : 人工化学反応系によるシミュレーション(複雑な多谷ポテンシャルエネルギー面上で生起する動力学的諸問題-力学的決定性と統計性の中間領域を探る(第2回)-,研究会報告)
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概要
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原始自己複製系の進化の中で、分子を単位とした化学進化から細胞を単位とした進化へ、という異なる階層のダイナミクスの移行がどのようにしたら起こり得るかを理解するために、分子の化学反応と相互作用を抽象化したモデルを構成し、計算機シミュレーションを行った。その結果、細胞以前の化学進化の中から原始的な細胞膜を生成するような代謝系が生まれ、原始的な細胞を自発的に形成し得ること、及び形成された原始細胞が、自発的に成長、分裂を繰り返し、新たな進化の単位としてふるまうことができることが示された。
- 物性研究刊行会の論文
- 2002-07-20