大学生に対するclearing a spaceの適用とその効果について
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概要
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本研究では大学生を対象にclearing a space(以下CS)を適用し、抑うつ症状および自己没入の低下に及ぼす効果を検討した。CSとは対人援助の技法であるフォーカシングの第一ステップであり、個人が抱えている問題を一つ一つ確認し、その問題を自分から距離をとって"置いて"おくことである。実験群13名、統制群18名を対象に分析を行なった。その結果、自己没入の低下に対してはCSの効果が示唆されたものの、抑うつ症状の低下には効果が認められなかった。また、被験者のCSの体験を質的に分析した結果、効果の認められた者には「CSの失敗」「CSの習得」「自分のペースでのCS」というテーマが出現した。一方、効果の認められなかった者には「知的態度」「気になる事柄への埋没」というテーマが出現した。
- 新潟医療福祉大学の論文
- 2006-12-30