メタボリック・シンドロームの日本の診断基準は冠動脈造影上の重症度を反映するか
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
目的: 日本の診断基準に基づくメタボリック・シンドローム(MS)と冠動脈病変の重症度との相関を検討する.対象: 2005年12月から2006年6月に順天堂大学で初回冠動脈造影を実施した連続379名を対象とした.方法: 対象症例をMS.非MSに〔日本およびアメリカ心臓病学会(AHA)の診断基準を小修正〕分類し,冠動脈造影上の重症度(Gensini Score)を比較した.またMSの診断基準各項目の集積数と冠動脈重症度との相関を検討した.成績: MSと.診断された患者は日本の基準では35.4%,AHAの基準では39.8%であった.Gensini Scoreは日本基準で非MSで25.8に対しMSで37.1と有意(P=0.0027)に重症であった.AHAの基準でもそれぞれ25.4対36.3とMSで有意に高い(P=0.003).また日本基準のMS診断基準項目の該当数(0項目-5項目)ごとのGensini Scoreの平均値はそれぞれ12.7, 21.6.31.4, 36.0.39, 9, 42.0と項目集積が多い程重症化した(P=0.0004).結論 : MSの各評価項目は冠動脈疾患の重症度評価に対する効率の良い指標である.
- 順天堂大学の論文
- 2007-03-31