ポスト冷戦期の国際協力とコミットメント問題 : 防衛産業分野における大西洋同盟と同盟内政治
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概要
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ポスト冷戦期に入り,特にブレア政権の成立以降,米国との「特別な関係」を重視しつつも,欧州内での協力関係も強化してきた英国の協力提案(コミットメント)を,なぜ米国は受け入れたのであろうか。本論文では,この北大西洋条約機構内の欧米間政治における米英協力問題を,不完備情報下での提案応答モデルとして定式化し,裏切られるリスクが存在する場合でも協力が合理的となる均衡の存在とその成立条件,すなわち,協力における英国の価値及びその提案を無視する費用の上昇,を導出した。そして,事実,英国政府のある意思決定を境に,それらが急上昇していたことが分かった。
- 2007-03-15