運動関連脳電位を用いた両手の単純な運動と複雑な運動の比較検討
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概要
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背景 : 運動関連脳電位は,人の随意運動の神経機序の解明において期待されている電気生理学検査である。両側の補足運動野と感覚運動野は,複雑な運動でより強く興奮することが報告されているが,両手における単純な運動と複雑な運動の比較検討は少ない。対象と方法 : 今回,右利き20代の正常人5名を対象に,左右の第3指伸展筋上に装着した表面筋電図をトリガーとして,両側の第3指を同時に伸展する単純運動と右手第3指の伸展にひきつづいて左手第3指を伸展する複雑運動に先行する脳電位を頭皮上に装着した脳波電極より求め比較検討した。なお,被験者は5〜10秒に1回のペースにて随意運動をおこない,右下眼瞼より記録した眼電図により瞬目などが混入したサンプルは除外した。結果 : 複雑運動は単純運動より早期に準備電位がはじまり,また運動直前に先行する脳電位は左の運動野ならびに頭頂部において脳電位の振幅は有意に増大した。結論 : 複雑運動は単純運動と比較して,運動感覚野と補足運動野のより早期からの強い興奮が必要とされた。
- 2004-06-30
著者
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北村 純一
湘南リハビリ研究所
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北村 純一
湘南リハビリテーション研究所
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縄井 清志
つくば国際医療大学医療保健学部
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繩井 清志
湘南リハビリテーション研究所 リハビリセンター
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縄井 清志
北里大学大学院医療系研究科
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