給食施設における嚥下食と「とろみ調整食品」適応の検討
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概要
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特定給食施設における「とろみ調整食品」選択の資料を得ることを目的に,17種類の料理・食品を試料に粘度について検討を行った結果は下記の通りである。(1)「とろみ調整食品」の平均使用量は,液体試料11.3g,野菜料理2.0g,たんぱく質を含む料理・食品6.3gであった。(2)4種類の「とろみ調整食品」の内,いずれの試料についても一番使用量が多かったのは,キサンタンガム系(TH)で,少なかったのはでんぷん+キサンタンガム系(T)であった。(3)粘度の経時変化については,液体試料は粘度上昇が高く,経時による変化が見られ,野菜,たんぱく質を含む試料は経時変化が比較的小さかった。(4)ごぼうが特異的に粘度上昇したのはイヌリンが各種増粘剤の粘度を増幅させていた。(5)キサンタンガム系の粘度上昇に牛乳のカルシウムの影響は見られなかった。(6)牛乳の粘度上昇については今後の検討課題としたい。以上の結果から適切な利用方法として液体試料とイヌリンを含む食材にとろみ調整食品を添加するときは,予定量の半量を添加して5〜10分後に粘度のつき具合を見て残りを添加することの示唆を得た。
- 2007-03-15
著者
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