絶対的同一性と相異性の論理 : ヘーゲル論理学に於ける「反省規定」の構造について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿の目的は、ヘーゲルが反省規定の体系の中に異質な「相異性」を導入した理由を解明することにある。先ず、反省規定の前提として、「定在の論理」を揚棄することが論理的に解明される。次に、「同一性」が真実には「絶対的非同一性」であることが示され、「同一性」と等値される「絶対的区別」の論理的構造が分析される。これによって、「相異性」の特異な性格が明るみに出、「相異性」は、反省規定の内的に閉じた構造にとって、外的なものであると同時に内的モメントとして示される。最後に、「相異性」の哲学的意味が、存在者の具体的把握との関連に於いて考察される。
- 2007-03-31
著者
関連論文
- 全体論と相関の論理構造 -ヘーゲル論理学に於ける「本質的相関」を手掛りに-
- 条件と絶対的なものの構造 : へーゲル論理学に於ける根拠の一問題
- 絶対的同一性と相異性の論理 : ヘーゲル論理学に於ける「反省規定」の構造について
- 論理的なものの体系と外的なもの : ヘーゲル論理学に於ける「反省論理」の構造について
- 反省論理の哲学的意味 : ヘーゲル論理学に於ける「本質」についての一考察
- 個なるものの把握と私の存在 : ヘーゲル論理学に於ける概念の一側面
- 形式と実在 : ヘーゲル論理学に於ける「根拠」の一問題
- 生命と精神--ヘーゲル哲学におけるイデーとしての生命