飼料タンク内の温湿度に及ぼす換気の影響
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概要
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飼料タンクにおける家畜用配合飼料の貯蔵技術の改善を図ることを目的として、従来型の飼料タンク(以下、従来型タンク)と換気機能を有する飼料タンク(以下、換気式タンク)のそれぞれに配合飼料を貯蔵し、両タンク内の上部および中部の温度並びに湿度の変化について比較検討した。換気式タンクの最高温度は従来型タンクと比べ飼料タンク内上部で6.8℃、中部で5.7℃低かった。平均温度は従来型タンク上部で27.6℃、中部で25.8℃であったが、換気式タンクのそれらはそれぞれ25.9および24.8℃と有意に低下した(P<0.05)。換気式タンクの最高相対湿度も上部で10.0ポイント、中部で5.0ポイント低かった。平均相対湿度は従来型の飼料タンク上部で58.9%、中部で60.2%であったが、換気式タンクのそれらはそれぞれ53.5および58.2%と温度と同様に有意に低下した(P<0.05)。容積絶対湿度についても同様の低下がみられ、従来型タンクの上部で14.1g/m^3、中部で14.0g/m^3であったが、換気式タンクのそれらはそれぞれ12.3および13.1g/m^3と有意に低下した(P<0.05)。また、換気式タンクの上部の容積絶対湿度は、外湿度との間に有意差が認められなかった。このことは飼料タンク上部に設置した換気機能による効果と推察された。以上から、飼料タンク内の換気は配合飼料の貯蔵環境の改善に有効であることが示唆された。
- 日本家畜管理学会の論文
- 2007-09-25
著者
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