「根源悪」について : 原罪と宿業
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概要
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「根源悪」の問題,あるいは根源的な「罪」という問題は,人間存在の根本に関わる事柄として,洋の東西を問わず古くから多くの宗教家や哲学者によって取り上げられ,深い考察が向けられてきた.ここではとくにキリスト教における「原罪」という考えと,また仏教で言われる「宿業」という思想を念頭に置きながら,それらに共通して見られる人間存在にとっての根本的な問題点を取り出し,より哲学的な観点から解明してみたい.その際,手がかりとして主に取り上げるのは,カントにおけるいわゆる「根源悪」という概念であるが,そこに含まれている問題の考察を通じて,できれば現代人における宗教の課題という点にまで論及するように試みてみたい.
- 2006-12-30
著者
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