児童文学における異文化の受容について : 鈴木三重吉「湖水の女」の場合
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概要
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鈴木三重吉の童話「湖水の女」はウェルス(イギリス)の伝説を原話としている。イギリスと日本では伝統文化も違えば生活習慣も異なる。異国の伝説を日本に紹介するときには、さまざまな配慮が必要とされるが、「湖水の女」ではその配慮がなされていたかどうか。特に、童話とは子どもが読むことを前提として書かれるものである。子どもの発達を考えたとき、作品の展開に無理があってはならない。理解しがたい女の言動と、それを受け入れる若者ギンの対応の様子を検討することにより異文化の伝説を受容することの難しさを述べたい。
- 足利短期大学の論文
- 2007-03-01