イギリスの児童疎開と戦後児童ケア施策 : オックスフォードシャー・ホステル実践を中心に
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概要
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本稿では、第2次世界大戦を契機に施策転換が図られたイギリスの児童ケアに関する史的考察を行った。目的は、今日まで内外で注目されてこなかった戦時疎開ホステル実践と戦後児童ケア施策の関連性を検証することにある。具体的には、疎開児童の不適応に対応する新たな取り組みが、1948年児童法などの戦後イギリスの児童ケア施策に具体的に反映されたこと、その取り組み(オックスフォードシャーのホステル実践)が戦後児童ケア施策・実践モデルとなっていること、その盤となるソーシャルワーカー養成がホステル実践の成果であること、などが明らかになった。