魂魄説 : 古代中国の祖霊祭祀について
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概要
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人間はどこから来たのか、やがて誰もが死を迎えまたどこへ行くのか?古今を問わず、よく問いかけられる問題である。それが科学的な考察と検証によって多大な成果をあげてきてはいるが、まだ、解決していない点が少なくない。本論文は、考古学資料を駆使し、古代中国人の世界観に由来する魂と魄の思想、またそれに基づいた祖霊祭祀の実態を具体的に探究し、自分なりの解釈を加えた。古代中国人の祖霊観念は意外と想像力豊かなもので、とくに現世における己と過去の先祖と未来の孫とのつながりが重視されることによって、霊魂不死の思想はリアルに表出されていた。祖霊祭祀という汎世界的現象の中において、魂と魄の発想、また、「尸祭」という人と神を共演するパフォーマンス及びその思想の性格を論じつつ、中国の独特な文化現象であることを指摘した。
著者
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