摘出豚腎を用いた腎部分切除術の腎杯腎盂蠕動への影響に関する研究
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概要
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尿管蠕動は腎杯に存在しているペースメーカーによって支配されている.泌尿器科医は腎疾患に対して,腎部分切除を行っている.しかし術後腎杯腎盂尿管蠕動運動が障害されずある程度保持されているように思われているが,それを証明した実験の報告はされていない.そこで私は人と同じ多腎杯系の豚腎を摘出して,腎杯を次々と切除して残った腎杯腎盂の筋電図を記録して,腎部分切除術の腎杯腎盂蠕動運動への影響を検討した.腎杯を切除しても,残った腎杯から蠕動収縮が発生して腎杯腎盂蠕動運動は障害されなかった.この事実は切りとられなかった腎杯がペースメーカーとして働くので腎杯腎盂蠕動運動は障害されないことが示唆されペースメーカーの重要性が実証された.
- 社団法人日本泌尿器科学会の論文
- 1989-03-20
著者
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