万葉集「玉の緒ばかり」考
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概要
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万葉集の「玉の緒ばかり」は短い間の比喩ではなく、玉の緒がかすかに肌に触れる程度の不十分なもどかしい触れ方の比喩である。いっそのこと「桑子にもならましものを」とは、桑子になれば、やがて糸となり、玉を貫く緒となって、それを恋しい人が身につければ、恋しい人の肌に触れることができるかもしれない、今なまじ人間でいて全く逢えずに苦しむよりはまだましだ、と恋の苦しみを表現したものである。
著者
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