琉球列島のモダマ類
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概要
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琉球列島産モダマ属の分類学的取り扱いを再検討するため,小葉数と種子形態に基づいた比較を行うとともに,葉緑体DNA(rps16イントロン領域)のSSCP解析を行った.その結果,沖縄島・八重山諸島の集団と,屋久島・奄美大島の集団が,種子形態や葉緑体DNAハプロタイプによって明確に区別されることが明らかとなった.沖縄島以南の集団は,辺縁部が角ばり,側面中央が山形に盛り上がったより小型の種子を持つことから,台湾のコウシュンモダマEntada koshunensis Hayata et Kanehiraと見なさされた.また,屋久島・奄美大島の集団は,ヴェトナム産モダマと同様に辺縁部が丸みを帯びた大型の種子を持つことや, rps16イントロン領域に7bpの挿入を共有するなどの特徴から,従来どおりモダマE. phaseoloides(L.) Merr.とするのが妥当である.
- 2005-02-28
著者
-
傳田 哲郎
琉球大学理学部海洋自然科学科
-
立石 庸一
琉球大学教育学部理科教育
-
傅田 哲郎
琉球大学理学部海洋自然科学科
-
脇田 悟寿
琉球大学大学院教育学研究科
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與座(仲本) 優子
琉球大学教育学部理科教育
-
来間 和菜
琉球大学大学院教育学研究科
-
與座 仲本
琉球大学教育学部理科教育
-
與座(仲本) 優子
琉球大学教育学部理科教育:久米島町立清水小学校
-
来間 和菜
琉球大学大学院教育学研究科:石垣市立石垣第2中学校
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