Bouteloua gracilisと地理的要因の空間的相互相関
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概要
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南アリゾナにおける混合草本群落の地理的特性とブルーグラマ(Bouteloua gracilis (H.B.K.) Lag. ex Steud)の空間的な関係を空間的自己相関および相互相関分析によって明らかにした。ブルーグラマ及びそこに存在しているその他の草本バイオマスと密度,地形,土壌に関する変数を実測した。Moranの指数Iの特殊形である相互関数統計量を,植生と地理的特性値の間で空間的相互相関が存在するかどうかを検定するのに用いた。統計的検定の結果,この調査地ではブルーグラマ,その他のイネ科や広葉植物,土壌硬度,傾斜・方位指数等には空間的な相関がなく,ランダムに分布していることが明らかになった。ブルーグラマの密度,土壌pH,粘土含有率,高度の間に空間的自己相関が認められた。土壌pHと粘土含有率が高度と空間的な相関を有していることが,相互相関係数の有意性によって示された。ブルーグラマの他の研究も,土壌及び地理的特性値に関する本種の空間分布の解釈に用いた。本研究では,勾配による1方向の解析方法を用いるよりも,地理的変数に対するブルーグラマの反応に空間的自己相関及び相互相関を用いる方がうまく説明できることを示した。すなわち,相互相関の方法を用いることによって,ブルーグラマと多方向的な環境要因の同時的解析が可能になった。
- 日本草地学会の論文
- 1995-10-31
著者
-
Reich Robin
Forest Science Department Colorado State University
-
Bonham Charles
Rangeland Ecosystem Science Department Colorado State University
-
LEADER Kimberly
Rangeland Ecosystem Science Department, Colorado State University
-
Leader Kimberly
Rangeland Ecosystem Science Department Colorado State University
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