日本における「自然学校」の動向 : 持続可能な社会を築いていくための学習拠点へ
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概要
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日本において「自然学校」=「自然体験を中心とした学習施設」「自然を舞台に教育を展開する施設」をつくっていこうという動きが1980年代から始まり、いまも広がりつつある。これらは教育のあり方への問い直し、人類社会の持続可能性への危機感、地方の過疎化と都会への人口集中などを背景として、主に民間のパイオニアたちが起業した「自然のなかでの学び舎」の実践がしだいに専門領域として確立し、また社会的認知が進みつつある過程である。現在国内に公営、民営約1,400〜2,000が活動を行っているといわれており、このような大きな広がりをみせていることは一種の社会現象ともいえる。自然学校は自然と共生する社会経済システムと「民」中心の社会のあり方にひとつの解決方策を示していける可能性をもっており、「持続可能な社会を築いていくための学習拠点」として未来にむけた重要な役割を担っていくことが期待されている。