福山型先天性筋ジストロフィーの末期にみられる慢性呼吸不全と嚥下障害の悪化について
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概要
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福山型先天性筋ジストロフィーの末期の病態について検討をした.対象は,入院中死亡した12例(平均年齢23.0歳)と入院中の4例(平均年齢33.8歳)の16例(男性7例,女性9例)である.このうち11例が慢性呼吸不全に陥り,3例は人工呼吸療法を受けずに死亡し,3例は気管切開による,5例は非侵襲的人工呼吸療法を受けた.この11例には嚥下障害の悪化も認められ,10例は経管栄養が実施され,1例は食事の工夫のみで対応された.嚥下障害の悪化と慢性呼吸不全の時期をみると,3例は同じ時期に両者が認められた.7例は嚥下障害の悪化が先に認められ,このうち3例はその後1年以内に呼吸不全に陥った.従って,福山型先天性筋ジストロフィーの末期では嚥下障害が悪化した場合,呼吸不全への注意が必要である.
- 2007-06-18
著者
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