須磨巻と漢詩文 : 『白氏文集』と『和漢朗詠集』の詩句をめぐって
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概要
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『源氏物語』には、「長恨歌」に見られるように中国文学の影響が多く指摘されているが、日本の漢詩文からの影響については、中国文学ほど研究が進んでいないのが現状である。菅原道真の詩文を除くと中国文学のような著名な作品が少ないこともその原因の一つであるし、用例も少なく、原典が散逸していることもある。けれども、物語文学という日本語で書かれた作品に於いて、中国文学という外国語で書かれた文献がそのままの形で受容されたと考えるよりも、受容の基盤について、注目すべきであると思う。そこで、まず、須磨巻の記述を見て、漢文学の引用について、考察してみたい。
- 人間総合科学大学の論文
- 2002-03-29
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