北海道における天然林再生の試み : かき起こし施業の成果と課題(<特集>天然林施業に貢献する生態学)
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概要
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北海道内で行われたかき起こし林分の調査資料を用いて,1)種組成・種多様性,2)樹高成長とそれに影響する環境要因,3)緊密度,に関してかき起こし林分の特徴を明らかにした。多くのかき起こし林分でダケカンバが優占し,種多様度は低かった。かき起こしダケカンバ林分の樹高成長は非かき起こしダケカンバ林分より大きかった。かき起こしダケカンバ林分の樹高成長は気候的に湿潤な地域で大きく,斜面の下部で大きかった。多くのかき起こし林分は過密状態にあった。これらの結果に基づき,多様な樹種構成をもつ森林や大径材を生産する森林の再生を可能にするかき起こし施業の高度化にむけて,生態学が貢献できる研究課題を明らかにした。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 2003-08-16
著者
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