右内腸骨動脈瘤空置術後に瘤拡大を呈した1症例
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概要
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内腸骨動脈瘤に対しては症例によって瘤空置術が施行される.今回われわれは,瘤空置術後に瘤が拡大した症例を経験したので報告する.症例は72歳,男性.1995年11月に右内腸骨動脈瘤(最大径3.5cm)を合併した破裂性左内腸骨動脈瘤に対して,緊急手術を施行した.左内腸骨動脈瘤切除術および人工血管置換術,右内腸骨動脈瘤に対しては右外腸骨動脈人工血管置換術および右内腸骨動脈瘤空置術を施行した.術後順調に回復し,外来通院となっていた.他院でfollow-upされていたが,CT上,右内腸骨動脈空置瘤が2003年に8cmに拡大したため手術目的に当院紹介となった.2003年4月8日に瘤切除,人工血管置換術を施行し,良好な結果を得た.内腸骨動脈瘤に対しては瘤空置術のみ施行する術式もあるが,本症例のように空置瘤が拡大する可能性もあるため,症例によっては瘤切除,人工血管置換術を施行することも必要であると考えられた.右内腸骨動脈瘤空置術後瘤拡大した症例に対して瘤切除,人工血管置換術を施行し,良好な結果を得たので報告した.
- 特定非営利活動法人日本心臓血管外科学会の論文
- 2007-05-15
著者
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