オープン・クリニック・スタイルによる不登校児童の発達支援の試み : スクールカウンセリングの一事例から
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概要
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筆者は,学校という子どもたちが生活する場の中に置かれたカウンセリングルームにおいて,分離不安障害による不登校児童の発達支援を試みた。その過程で,従来のクリニック方式とは異なる新しい援助方式を用い,それをオープン・クリニック・スタイルと名づけた。その方式の手順は,以下に示す通りであった。1)クライエントを母親とともに学校内のカウンセリングルームに招き入れ,その時点での母子関係を十分に保証する。2)カウンセリングルームの中で母子の分離を意図して介入する。3)2)と並行して担任教諭とコミュニケーションをとり,学級の受け入れ準備を始める。4)クラスメートの来訪の機会を利用して,クラスメートとの交流を促進し,クライエントの学級復帰をめざした。
- 2000-03-10