ものの見方を育てる図画工作科の授業
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
子どもたちのものの見方や考え方が西洋化していると捉え,授業の中で,日本的な視覚を教える。その方法は,ボスウェルの提唱した「濃淡」教材を取りあげることである。ある部分を陽画と見たり,陰画と見たり,その反対の見方をすることによって,それまでよりも多角的に,深く観察する方法を理解させようと試みた。「濃淡」学習は,"ものの見方"を学ぶものでありながら,その習得過程で作り出される作品は完成作品にもなっている。授業が進むにつれて,子どもたちは徐々に日本的なものの見方を獲得した。日本的な視覚に気付くための「濃淡」学習は,造形活動の幅を広げるうえで効力をもつといえよう。
- 美術科教育学会の論文
- 2007-03-31