結晶氷の表面構造と機能(<特集>氷物性と新しい物質科学)
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概要
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宇宙には大量のH_20が存在し,物質進化の謎を解く鍵の一つとして注目される.H_20は,気相・液相の他,結晶氷や,アモルファス氷,クラスレートハイドレート等,温度・圧力等の条件に応じて様々な形態をとる.H_20から成るこれらの物質表面に吸着した様々な分子は,紫外線等の照射を受けて分子合成・分解の反応を起こす.従って,宇宙における物質進化の過程を探る上で,これらの物質表面がどのような構造をとり,どの程度の触媒機能を持つのかを理解することが重要となる.本稿では,H_20から成る様々な物質の中でも特に,結晶氷に焦点を絞り,ミクロな視点から見た構造とダイナミクスについて,最近の分子動力学計算による研究を中心に紹介する.
- 日本惑星科学会の論文
- 2007-03-25