メタンハイドレートの高圧安定性と氷惑星内部の状態の推定(<特集>氷物性と新しい物質科学)
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概要
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ダイヤモンドアンビルセルを用いて,圧力86GPaまでの惑星深部条件下でメタンハイドレートの合成を行い,さらに合成された試料をレーザーを使ってそのまま加熱する実験を行った.試料のその場X線回折およびその場Raman分光の結果からは,巨大惑星内部の超高圧力下でのみ安定な,メタンハイドレートの新しい構造が発見された.この構造は,メタンを取り巻く格子をつくるホストの水分子間の水素結合が対称化したことで形成された可能性がある.さらに圧力10GPaでの試料のレーザー加熱により,メタンハイドレートが2000K程度で分解,溶融することが観察され,天王星や海王星の内部ではメタンや水が高温高圧流体で存在している可能性が示された.
- 2007-03-25
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