子どものこころの問題に対する早期介入の必要性について
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概要
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低年齢の子どもほど心身相関の度合いが高い。早期に援助を受けられないまま,思春期前後に精神疾患を発症した段階で治療的介入を開始しても,回復までには多大な時間や労力を必要とし,遅きに失したという感を免れないことも多い。今回,精神科医である著者は小児科医と連携して,小児科クリニック内の「こころの相談・心療内科」を訪れた人たち(約4年間で合計133名)の受診動向を診療記録から調査した。調査対象の少なくとも23.3%以上は,精神科の専門的なケアを必要としているのではないかとの結果を得た。また,このような設定で精神科医がこころの相談にあたることの利点,問題点および今後の課題について若干の考察を加えた。小児医療をとりまくさまざまな状況から,早期に専門的な援助を受けられる機会はかぎられているが,これらの問題を解決していくことで,今後ますます増え続けるこころの問題の予防に貢献できるのではないかと考える。
- 2007-01-31
著者
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