LA IZQUIERDA LATINOAMERICANA HOY: DILEMAS Y RENOVACIÓN
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概要
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極左の武装闘争路線が決定的な敗北を喫し、ソ連型社会主義が崩壊したことは、左翼運動が戦略・戦術としての武装闘争を放棄しただけでなく、それがイデオロギー的にも挫折し、その存続のためにはマルクス主義の放棄と、社会民主主義への移行が不可欠であるかに思われた。しかしながら、ラテンアメリカではマルクス主義の中核を堅持しながらも、人間の自由にプライオリティーを置き、その人道主義を強調する左派マルクス主義が再生しつつある。この立場は個人の価値の否定につながった平等主義を拒否し、個人の価値を称揚するものである。そして、マルクス主義の原典に立ち返って、人道主義が正統派マルクス主義との断絶ないし新しい異端を意味せず、むしろ、それがマルクス主義の正統派の立場であることを強調している。つまり、かつてはその精神主義と人道主義がラテンアメリカにおけるマルクス主義の特徴と考えられたが、今日ではその人道主義が国際的マルクス主義に共通する基本的特色と見なされるに至っているのである。このことは、ラテンアメリカのマルクス主義が、20世紀には無視もしくは拒否していた国際主義的立場に立ちかえったことを意味していたといえよう。
著者
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