ソーシャルワーカーとしてのアイデンティティの芽生え : 社会福祉実習教育を通しての一考察
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概要
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福祉実践において,ソーシャルワーカーとしてのアイデンティティを確立することは重要である.本研究では,社会福祉実習教育において,学生のソーシャルワーカとしてのアイデンティティがいつどのようにして芽生えるかを明らかとすることを目的としている.アイデンティティの芽生えのひとつの機会として,本研究は社会福祉援助技術現場実習に着目し,学生のアイデンティティの芽生えの形成プロセスと,それを促進するポイントについて考察した.研究方法としては,T大学,M大学における学生の「実習ふりかえりシート」を用い,グランデッドセオリーの援用による分析・考察を行った.その結果,アイデンティティの形成プロセスは4種5段階に分けられることが明らかとなり,また,事例研究からは学生によるアイデンティティ形成プロセスの進度や程度の差が明らかとなった.この結果に基づき,実習教育の役割,実習教育における教育体制や教育内容の今後のあり方等について報告している.
- 愛知淑徳大学の論文