運動統合における空間配置,偏心度および刺激サイズの効果
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概要
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空間をわたる局所運動の統合における空間配置効果を検討した.局所運動の配置,凝視点に対する提示位置,刺激サイズを変化させ,コヒーレント運動の知覚確率を調べた結果,(1)運動統合における運動配置の効果が認められ,互いに向かい合った方向に運動する収束方向の局所運動の組み合わせで,拡散方向の運動の組み合わせより統合されやすいこと,(2)周辺視野に提示された局所運動は中心に提示された場合より統合されやすいこと,(3)運動配置と運動方向の効果は提示位置により異なること,(4)刺激サイズは,線は細く窓は小さい方が統合されやすいことが示された.これらの結果は,運動の統合が局所的な相互作用だけではなく,視野全体の空間配置に依存するものであることを示す.