小学校教員養成課程における社会福祉関連科目の設置状況に関する調査研究
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概要
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本調査の結果から,社会福祉関連科目の設置状況に関する特徴をまとめると次のようになる.(1)社会福祉関連科目を設置する大学は総じて少数である.特に,国・公立大学にそれが顕著である.(2)社会福祉関連科目を設置する大学の科目は,多岐に及ぶが,特に「児童福祉」「社会福祉」をテーマとするものが多い.(3)卒業必修科目として社会福祉関連科目を設置している大学は,総じて少数である.特に,国・公立大学では皆無であり,本人が希望しない限り,全く受講しなくても卒業できる状況である.(4)卒業必修科目として設置されている社会福祉関連科目は「児童福祉」をテーマとするものが多い.(5)教員免許取得にかかる科目として社会福祉関連科目の読み替えを認める大学は総じて少数であり,しかもほとんどが選択扱いのため,実質,教員免許取得の必要科目として受講しなくても,単位の充足ができる状況である.(6)社会福祉を専門とする専任教員を小学校教員養成課程内に配置している大学は少数である.(7)社会福祉を専門としていない教員が社会福祉関連科目を担当している場合が多い.(8)社会福祉関連科目を担当している教員の日本社会福祉学会および日本地域福祉学会への加入率は低い.
- 武庫川女子大学の論文