10.地震波を用いた地下構造の推定に関する実験の実践例
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概要
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授業の一環として,地震波を用いた屈折法による地下構造探査を2ヶ所で行ったので報告する。人工震源から直線上に1mおきに地震計をできるだけ多数設置し,震源で発生し伝播したP波を捉え,それらを解析することにより,それぞれの場所での傾斜2層構造を求めた。1ヶ所目の測定地点は,京都大学総合人間学部キャンパス内の空き地で,過去にすでに同様の測定が行われ,基盤がほぼ水平ないし西に少し傾いていることが分かっていた(加藤,2002,私信)。今回の実験の結果,基盤は西下がり2.9°の傾斜となったが,この結果は,従来の結果とほぼ調和的である。2ヶ所目は宇治京大グランドの黄檗断層付近である。黄檗断層は東上がりの断層で,地質学的な調査や大規模な地下構造探査から,基盤は西側に傾斜していることがわかっていた。今回の実験でも,基盤が西下がり4.4°の傾斜であることがわかり,調和的であるといえる。
- 2005-03-31
著者
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