欧米における悲嘆の研究における近年の研究動向に関する一考察 : 『意味の再構築』と言う視点から見た死別と悲嘆への牧会ケアに向けて
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概要
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本稿は,死別と悲嘆の体験に対する牧会ケアの理論を,『意味の再構築』と言う視点から考察することを目標とする。そのために,その分野の先駆的存在である欧米の死別・喪失と悲嘆の心理学的研究,牧会ケアの研究,スピリチュアルケアの研究を例にとって,これまでの研究を概観しながら,『意味の再構築』と言う視点から見た場合に,欧米での研究がどのように進んできたかをレビューする。分析の範囲は,死別体験をした人にとっての人生の意味や死別体験の意味が,その人の悲嘆からの回復の過程に何らかの影響を与えると考える先行研究に限定する。本稿は,死別と悲嘆を経験している人々への牧会ケアに対する考察の枠組みとして,「意味の再構築」という概念を用いることが有効であることを指摘する。この考え方は,多くの人々が「生きる意味」を求めていると言われている現代日本社会において,悲しみにある人の牧会ケアにおいて何が大切であるかということを考える手がかりを与える点で,実践上も意義があると思われる。
- 2006-03-31
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