超音波カラードプラ法による正常発育胎児の腎動脈血行動態解析
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概要
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[目的]超音波カラードプラ法を用いて正常発育胎児に対する腎動脈血流および血流波形の妊娠の進行による変化を明らかにすることを目的とした。[対象と方法]正常発育胎児46例を対象とした。20-24週から4週間隔で腎動脈収縮期最大流速(Vmax),平均流速(Vmean),拡張期最小流速(Vmin),血管断面積(Area), Resistance index (RI), Pulsatility index (PI)を測定した。同期間に血流波形計測を施行した。血流計測を正確に行うためのもっとも適した指標を選定した。[結果]Vmaxは,20-24週を(100%)にした場合,37-40週で190.8%と有意(p<0.05)に増加した。VmeanおよびAreaも同様な比較で210.4%, 148.5%と有意に増加した。RIとPIは,同様に比較した場合,いずれの週数でも有意差はなかった。血流波形は,20-24週はI型(収縮期波形のみ)43.5%,II型(収縮期波形が存在し拡張期波形が後続まで持続しない)56.5%,III型(収縮期波形と拡張期波形が持続する)0%であり,37-40週はI型0%,II型23.9%,III型76.1%であった。[結論]Vmaxは妊娠週数にともなう有意な変化を認め測定が簡便であり,もっとも適した指標であると考えられた。血流波形の出現頻度に相違があることが明らかとなった。
- 金沢医科大学の論文
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