A New Method of Observing Electro-Magnetic Fields at High Frequencies by Use of Test Paper
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概要
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高周波電磁界を簡単に,しかも相対的な分布が一目の下にわかるように観察する方法があると便利である。本研究は塩化コバルトを滲ませて作つた淡紅色をした試験片を観察したい高周波電磁界中に挿入して,誘電体損による発熱の原理によつて電界強度に従つた青色に変色する模様を観察して電界分布の形を求める方法であつて,次の諸目的のために進めたものである。 (1)高周波誘電加熱効果の向上 (2)高周波部品の設計を容易ならしめる (3)送信機設計の際の部品配置の決定 (4)マイクロ波回路の解析 (5)マイクロ波真空管内電磁界の解析 (6)電磁界理論の解析 計算では不可能又は困難な場合を本方法による観察の結果から推定的計算を行い,さらに優れた結果を得て理論の展開及び設計の資料に寄与することが出来,無線工学発展に重要な位置を示めるものと思う。 本論文では先ず新観察法の原理及び電界強度に従つた試験片上の変色を写真に納める方法について述べ,現在計算で明かになつて居る回路について,計算と本方法による測定とを比較してその結果がよく一致することから,この方法の正しい事を証明し,最後に計算では困難な回路の観察数例について写真によつて解説を試みてある。
- 山形大学の論文
- 1956-02-15